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姫神 十二連作
《 うつし絵の特徴 》


私がこの“うつし絵”を作品として発表するにあたりまして作品に対しての
“こだわり”から幾つかの決断をしなければなりませんでした。
私にとっての最大の“こだわり”は“今までに無いもの”を発表することです。

原画《水晶画》は今までに無い全く新しい技法として皆様から多大な評価を頂きました。
しかし《水晶画》との違いがあまりにもありすぎて従来の版画の概念での製作は無理と判断し
 全く新しい 版画の概念の追求が始まりました。

“うつし絵”は説明書きにもあるように、製作においては、
ひとつひとつの材質や使う顔料・裏打ち処理や額装にいたるまで、
従来にはないほどの厳密な選定をして、製作しております。
しかし、第一の難関としては、原画《水晶画の特徴》として
*画面における著しい凹凸をどのように再現したらよいのか......
第二は
*やはり原画の風合いを保つため 水晶・雲母・真珠粉をどのように
 画面に定着させるか.......
第三は、
*本金箔(24k)やプラチナ箔をどのように貼るか......などです。
そして実験と研究が始まり、ようやく解決策を導き出しました。
しかし、解決策というのは、一枚一枚手刷りで版を重ねていくこと、
それと一枚一枚手で水晶・雲母・真珠粉をふり 箔を押すことでした。
たしかにこの“うつし絵”はアートの業界用語で分類するとジャンルや概念が無いため
リトグラフ+デイープエッチングの版画と分類されていますが、
オートメーションで作られている従来の版画とは一線を画しています。

全く新しい版画の概念とは、“版画”(複製画)ではなく“うつし絵”という名称・ジャンル の確立です。
そのための最後の挑戦は、“原画”と“複製画”の壁を取り除くことです。 
それは、材質の違いや技法の違いもさることながら最大の違いは
“同じものが二つある”という壁です。
その壁を越えるには今回の“姫神十二連作”作品全てに
筆を入れることでしか解決できないことに行き着きました。

“うつし絵”は同じものが二つ存在しません。
それが、“うつし絵”最大の特徴であり そして、“魂をうつす”という意味も
含めてこの名称をつけさせて頂き、一枚一枚仕上げてゆく決断を致しました。

この“うつし絵”の発表にあたり 版画工房 額装社 並びに関係者の皆様方に
多大なるご支援とご協力を頂きましたことに感謝いたします。


                               
 Akira 







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